ねこたまごさまの活動レポート

第5回ピンクゴールドリボン運動助成金の助成先「非営利型一般社団法人ねこたまご」さまから活動報告書をいただきました。
ねこたまごさまは札幌市動物管理センターからのレスキュー活動や譲渡活動、ねこたまご+CAFEで保護猫カフェを運営されています。

助成金の財源は、すべてご支援者からのご寄付となっています。ご支援いただいた方や当センターの活動に興味をもっていただいた方へ、寄付がどのように利用されているのかをご報告するため助成先団体に活動報告書の提出をお願いしています。

活動期間 2025年3月~7月

3月

以前より受けていた相談案件の現場より保護した、親子猫の紹介をします。
畑や庭への糞尿被害がひどく、町内会長や行政にも相談したが、飼い主が意固地になっていて全く話し合いや会話も出来ずに解決に至っていないとのこと。80代のお一人暮らしの男性で、がんを患っており余命宣告も受けている方が飼い主です。10~15頭ほどの猫(ご本人も頭数を把握していませんでした)は自由に外に出して飼っています。避妊去勢手術は1頭もしておらず、子猫が春と秋に生まれていますが、頭数がそこまで増えていないのは、キツネやアライグマがよく出没する地域で子猫は食べられているのでは?との事。こちらの現場には何度も足を運んでいて、飼い主さんとの世間話を中心にコミュニケーションをはかり、猫のことをヒアリングして、飼い主さんの許可を得られた時に、今までも数頭保護していました。
「また妊娠していると思われる猫がいる」と近隣住民から連絡を受け、3月24日、この日も現場へ行き飼い主さんに声をかけて世間話をしていると、噂の妊婦猫を発見。私が「保護していいか?」と聞いたら「あんたならいいよ」と言ってもらえたのですぐに捕まえて保護してきました。
どうやらこの一族のゴッドマザーのようです。3年ほど前にお外猫から家猫にし、この子から生まれて増えていったとの事。すぐに預かりボランティア宅につれていき、出産までをお願いしました。
保護名は「リア」
これで安心して出産を迎えられると思っていた矢先、なんと保護してその2日後に3頭の子猫を出産!危うく外の納屋で生まれてしまうところでした。子猫たちはスクスクと成長し、全頭新しいずっとの家族が決まり、リアちゃんは現在慢性気管支炎の症状があるため、精密検査をしながら療養中ですが、ご飯はしっかり食べて元気にのんびり過ごしています!
妊娠出産を繰り返して体を酷使していたリアちゃんですが、適切な治療をし、早く幸せな家族を見つけてあげたいと思います。

3月のイベント
  • 札幌ロイヤルホテル「大人の贅沢時間」イベント出店参加しチャリティーグッズ販売
    来場者は少なめでしたが、その分活動につて興味のある方にじっくりと話が出来ました。
  • 「北海道立愛護センター 見て、知って!あいにきたパネル展」協賛参加し、チャリティーグッズ販売
    地下歩行空間という不特定多数の方が通る場所にて多くの皆様に足を止めてグッズを購入していただきました。また、保護活動の実情をお話しし、活動の周知が出来ました。
  • ノア動物病院にて保護猫お見合い会開催
    20頭参加、4頭決定、1頭トライアル→決定
4月

4月9日、札幌市動物愛護管理センターより保護依頼があり今年初の乳飲み子がやってきました。5匹の兄妹です。高校のお外にある体育の用具室内に産まれていたそうです。
茶トラの男の子は、収容時すでにかなりの低体温だったようで、センターでもしっかり保温して下さってましたが、動きは弱く。それでも弱々しいながらもミルクは吸い付いてくれていたのですが、保護したその日の夜に静かに息を引き取りました。
短い猫生でしたが、最後に温かい場所でミルクも飲めて天国へ行けたことだけでも救いです。
残る4頭の兄妹は無事に成長し、新しい家族が出来ました!亡くなった子の分も沢山幸せになってもらいたいです。

お外猫の保護についてもご報告させていただきます。
4月26日のことです。以前から相談のあったエサやりさんの現場から最近現れた猫で、怪我をしていて衰弱している猫がいると連絡を受けました。顔の右側に(噛まれたのか)怪我をしていて膿瘍になり、さらに破裂したとのこと。そして半月以上ご飯を食べれていなく、水下痢が続いていてお尻からぽたぽた垂れ続けていました。駆けつけると、体は木の葉のようにやせ細り、頭も持ち上げられないほどぐったりしています。命の危機がある状態ですが、エサをあげてる人は病院代がないから治療が出来ないとの事なので、急遽こちらで保護し、まっすぐ動物病院へ行き、そのまま入院となりました。
最初からさくら耳だったので、どこかのエサ場で管理していた猫なのかも知れません。「とら」と呼ばれていて、男の子と聞いたので保護名は「とらお」としましたが、とらおはなんと女の子でした!
性別確認の事なんて気にする暇もなく、命の危機だったので急いで入院となり、男の子と聞いていたので「とらお」にしてしまいましたが、申し訳ない事をしました。と、言うことで、この子は「とらこ」と保護名を変更となりました。
その後とらこは無事に回復し退院して、現在は新しい家族を絶賛募集中です!

ケガをしていたとらこ(一部画像を加工しています)
元気になったとらこ
4月のイベント
  • 札幌市動物愛護管理センター「あいまる さっぽろ」と協働にて合同譲渡会開催
    23頭参加、5頭決定、3頭トライアル→3頭とも決定
  • やわらぎ斎場西町別館にて春の活動資金確保のためのフリーマーケット主催
    258名の来場となり、多くの皆様に買い物を通して活動への協力をいただきました。当法人のほか他団体1、一般12グループ、キッチンカー2台が参加し、多くの地域の方との交流が出来ました。
5月

5月13日、石狩総合進行局よりの保護依頼がありました。
業者が廃車予定の車を工場に運んで来たら車内後部座席に7頭の乳飲み子がいたとの事で、石狩市保健所に収容されたとの事。窓ガラスが割れていたようで、中に入り込み出産したようです。7頭も育てていたお母さんは、お家ごと赤ちゃん達がいなくなってしまい、鳴いて探して回った事でしょう。
預かりボランティアさんが愛情たっぷり、お母さん猫の代わりに大切に育てて、7頭みんな無事に成長し、新しい家族のもとへと貰われていきました!

5月のイベント
  • 北海道最大のハンドメイドイベント「サッポロモノビレッジ」にてチャリティーグッズ販売の出展参加
    約25,000名の来場者があり、当法人のチャリティーグッズブースに多くの里親様や保護猫カフェの常連様が訪れてくれました。
  • ノア動物病院にて保護猫お見合い会開催
    18頭参加、決定3頭、トライアル2頭→1頭決定1頭返還
6月

多くの猫を保護してきてますが、助けられる命ばかりではありません。
6/18、札幌市動物愛護管理センターより、生後4週と思われる子猫が収容されました。カラスに襲われているところを市民の方が見つけてセンターに持ち込んでくれたようです。
センターより依頼を受けて、保護してきたこの子を「がんちゃん」と名付けました。がんちゃんはカラスに眼球をつつかれ、右目が負傷してすでに失明していました。そしてやせ細り極度の脱水状態。
通院、投薬、こまめな強制給餌、水分補給と手を尽くしましたが、3日後の21日に眠るように天国へと行ってしまいました。どんなに頑張っても助けられない命があります。それでも、人知れず亡くなるより、思いを寄せてくれる存在がある中で息を引き取れることは大きな意味があると信じています。

6月のイベント
  • 札幌市動物愛護管理センター「あいまる さっぽろ」と協働にて合同譲渡会開催
    15頭参加、3頭決定
  • ホテルサンプラザ「終活セミナー」のイベントに出店参加
    チャリティーグッズ販売のほか、来場者に高齢者のペット飼育について気を付ける事や心構え等お話しをしました。
7月

多頭飼育崩壊現場からの保護は年間を通して常に入ります。
7月は函館に行ってきました。餌やりをしている人が猫を増やしてしまった現場です。
「生まれた子猫達が次々と死んで行き、残る子猫達も衰弱している」と、見かねた近所の方からの相談がありました。(北海道は広いので、札幌から函館までは300㎞ほどあります)
子猫達は物置になっている車庫の奥に一塊になっていました。みんな酷い感染症。殆どの子が削痩していて、ぐったりと動かず今にも死にそうです。
4頭の雌猫が出産して子猫は合計20頭ほどいたそうですが、生き残っていたのは9頭。
衰弱死していたり、カラスやキタキツネに襲われたりしたそうです。このままでは全ての子猫たちの命が危ないので、おっぱいをあげている母猫と生き残っている子猫達をまるっと全部で10頭、連れて来ました。この子猫たちは通院と投薬で全頭回復し、命を繋ぐ事が出来ました。すでに新しい家族が決まった子とこれから家族を募集する子もいます。
皆に大切にしてくれるやさしい家族が出来ますように。

7月のイベント
  • 吉田学園動物看護専門学校にて保護猫お見合い会開催
    19頭参加、3頭決定、1頭トライアル
  • 「就労継続支援B型事業所エリオスsapporo」にて保護猫お見合い会開催
    7頭参加、1頭トライアル

活動の詳細や最新の情報については、ねこたまごさまのウェブサイトやブログ、SNSをご覧ください。活動をお見かけの際は、温かいご支援をお願いいたします。

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